Webサイトが検索エンジンに上位表示されるためには、サイト内のコンテンツやページ数を増やすことが有効な対策の一つと言われています。この情報を増やすことがサイト運営の悩みのタネというネットショップ管理者も、大勢いらっしゃるかと思います。 商品数をたくさん扱うネットショップは、商品ページを個別に作成することで、かなりの情報をサイト内に蓄えるということになります。しかし何千点もの商品を販売するネットショップにとって、全ての商品ページの作成は並大抵のことではありません。況してや商品の入れ替えを常時行うネットショップでは、その苦労は計り知れないものでしょう。 そこで、商品情報をシステムに登録しておいて、閲覧者が商品ページへのリンクをクリックする度に、商品情報をデータベースから取り出して、商品ページを動的に表示するという方法があります。この方法であれば、システムに商品情報を登録するだけで、商品ページも作成するようなものなので、運営作業を大幅に軽減することが可能です。弊社のシステムでもこの方法が実現できる機能が備わっています。 しかしこの手法にはある噂があります。 「検索エンジンは動的ページをクロールできないから、なるべくHTMLページを作成する方が良い」というものです。 本当にそうなのでしょうか? Googleのサイトには「Google は動的なページを登録しますか。」という質問に対して、「Google は .asp ページ、.php ページ、URL に疑問符を含むページなど、動的なページも登録します。」としっかり記載されています。確かにGoogleの検索結果には「amazon.co.jp」の動的ページがたくさん表示されますので、動的ページの登録は問題なさそうです。 そうかと思えば先ほどのGoogleのページの中で「ただし、クロールの際に、問題が生じ登録されない場合があります。 動的に作成されたページが登録されていないと考えられる場合は、これらのページの静的なバージョンも作成することをお勧めします。」とも書かれています。 何らかの事情があって、Googleは全ての動的ページを登録することはなさそうです。 検索エンジンに動的ページを登録する基準がプログラムされていて、そのプログラムによって登録されるページ、そうではないページが振り分けられていると言えるでしょう。 その基準ですが動的のページにはURLには「=、?、&」といった記号がつきものです。 これらの記号が盛りだくさんのプログラムに引渡す情報が多いページは、登録されない可能性があります。なるべく引渡す情報を少ないようにプログラムを工夫するのが良いのかも知れません。 また、以下のURLのように「=、?、&」記号を使わずに動的ページを表示する方法があります。 http://www.example.com/shop/1386802/934549/ この方法は実際には動的ページなのですが、ある技術を使ってURLを変換して見かけ上は静的ページに見せかけているのです。この手法はSEO対策になると世間一般でもてはやされていますが、今流行の偽装の一種とも呼べそうです。 この方法を検索エンジンがこのまま見逃すでしょうか? これまでのGoogleの歴史を紐解いてみると、検索結果の精度を上げる為にグレーな手法で上位表示に躍起になるSEOスパマーとの戦いの連続でした。 この手法がGoogleにスパムと判定され、一転SEO的に不利になるという可能性は否定できないわけです。故にこの手法はあまり積極的にお勧めはできません。 動的ページの検索エンジン対策の結論は、「検索エンジンは動的なページも登録する。但しプログラムに引渡す情報が多いURLは要注意。変換を行ってURLを静的ページに見せるサイトは、今後検索エンジンの動向をチェックすべき。」ということになります。サイト構築の際にご参考にしていただければ幸いです。